<鳩山ニュータウンシンポジウムにて>

6月17日8(土)に開催された鳩山ニュータウンシンポジウムにて地域事業者の活動報告ということで登壇しました。

今なお続くコロナの流行を経て、事業者として感じたことや個人で思っていることなどをお話しさせてもらう機会をいただきありがとうございます!

このような大勢の前でお話しすることがないのでとても緊張してしまいましたが少しでも伝わってくれていたら嬉しいです。

他の方たちの考えや活動も聞くことができとても貴重な時間でした。

最後に、当日お話しした内容を載せておきます。

周りの方々と一緒に鳩山を盛り上げていけたらと思っていますの気軽にお声がけしてくれたら嬉しいです!

<はじめに>
 
本日はこのような集まりでお話しする機会をいただきありがとうございます。
お聞き苦しい所もあるとは思いますが“日常に楽しさを”というテーマをもとに、コロナ禍を経て感じてきた事をお話しできたらと思います。
 
 
まずは少しだけ自己紹介させていただきます。
私は生まれも育ちも鳩山町で、都内で美容師として十数年活動し、5年ほど前に母が営む美容室で働き始め今に至ります。
 なぜ戻ってきたのか?と言うと大きな理由として“寂しさ”というものがありました。街に活気が少ない、人気の無い商店街の“寂しさ”です。これは鳩山から離れた期間があったから見える景色のように思います。
そのときに考えたのが“自分は何ができるだろう?”ということでした。
 
〈コロナ前とコロナ後の変化 と 店舗で行っている地域に開いた活動〉
 
お店は今年で開店44年になり比較的高齢のお客様に多くいらしていただいています。
自分が働き始めたコロナ前は定期的にご来店される方が多く楽しくお話しして帰られる、それが日常でした。しかし新型コロナウイルスが流行り始めるとその状況が一転します。
 
 
来店者は激減、お店自体も時間の短縮や感染対策の更なる徹底で、どうにか営業している状況でしたが、それでも来てくださるお客様のおかげで何とか乗り切る事が出来ました。
そんな状況下でご来店される方々からよく耳にしたのが「家にいてもコロナのテレビばかりで息が詰まる」という言葉でした。
 
その言葉にハッとし、美容室という人が集まる場所と多くの人々が通るこの商店街だからできる事は何だろう?と考えたのが“日常に楽しさを”提供することでした。
この言葉をテーマに誰もが不安な気持ちを抱える中、お店を通じて少しでも楽しさを感じてもらえることを目標に色々なことをやってみました。

 
①”物々交換”
マスク供給が間に合わない中、在庫に余裕のある方から持っていない方へマスクが行き渡るといいなということがひとつ。
また外出も満足に出来ない中、皆さんのお家にある生活に必要だけど余分なものをみんなで分けられるような、無人だけど心を通わせられる場を作りたいと思いました。
 
 ②“店前レコードプレーヤー”
人との接触に制限がある中、1人で街中を散歩する方が多くいました。朝に高齢の方が歩かれることが多いので、その時間に店前で懐かしさを感じられるレコードを流すことで気持ちのいいお散歩のお手伝いができたらいいなと思い、始めました。私自身、音楽が大好きなので自分を鼓舞するためにやっていた部分もあります。

 
 ③“美容室図書館”
図書館が閉まっている、と残念がられる方のため、目新しい本や雑誌を用意し、施術中に読めることはもちろん、貸出しも行いました。本物の図書館と比べると規模は大きくありませんが、その中でも皆さま楽しんでくださり、本を借りるためだけの来店者も多かったです。
 
④ “食品の販売”
コロナ流行時は満足に買い物もできず、遠出もできない。でも本当は楽しく過ごしたい。誰もが考えていたことだと思います。普段から仲良くしていただいている方々に声をかけ、店内の一角に美味しいものをご紹介する場を作りました。今ではそれを楽しみご来店される方も多く、鳩山マルシェのイベント時にも出店するような、大人気なお菓子もあります。
 
 
これらの活動は美容室としても良い効果があり、面白いことをする美容室として新規予約してくださるお客様がいたり、メニューにも“日常に楽しさを”の観点からヘッドスパを導入し人気メニューとなったり。
コロナ禍から始めたSNSのInstagramでお店を知ってくれた方も多いです。Instagramに関しては特に移住者の方からのお問合せが多いのが嬉しい誤算でした。
髪を切ることの他に様々な来店動機を持ち来てくださる方が増え、お店にも活気が出ています。
 
 
〈店舗で行っている地域に開いた活動 や 今後の展望〉
 
自分たちのお店が入る中央商店会は皆さまもご存じの通り閉まっている店舗も多く寂しくなってしまっています。閉まっている店舗を借りたいという声も聞くのですが、構造上なかなか難しい現状があるのも事実です。
そんな中、身近な人たちと手を取り合い出来ることをコツコツやってみています。“日常に楽しさを”提供し続けられるよう、周りの力を借り、アイディアを出していっているところです。こんなことがしたい、などあればぜひお声がけいただけたら嬉しいです。
 
今後は商店街の各店舗前をそれぞれの個性でディスプレイしたり、店前スペースを貸し出したりして定期的にイベントを行い「あそこの商店街ではいつも楽しいことしてるね」と言われるようにしたいと思っています。
 
これもすべて“日常に楽しさを”の一環と考えています。コロナで悔しいことがたくさんありましたが同時にチャンスもありました。ここ数年で行動範囲が狭くなったことから、皆さんが近隣地域の“良いもの”に目を向けていることを強く感じます。それは今後の鳩山町にとても前向きに、希望の持てることだと感じています
 
同じ志を持ったコミュニティがお互いに協力し多くの人の“居場所”ができれば鳩山町に賑わいができると信じています。
周りの頑張る事業者様や個人の方々がいる中で、自分たちもそのひとつとなり、鳩山の賑わいや未来に繋げていけたら嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

次の記事